どーも、ハッタさんです。
先日、友人がお店に来てくれた時に「知り合いの女性(30歳手前)」が美容師にりたいと言っていたとの話を聞きました。
結婚をしていて子供もいるという話だったような気がするんですが、イマイチ記憶が薄い。
仮に上記の条件だったとして「美容師を目指すのに年齢は関係ないか」ということを現場を20年近く経験してきたイチ美容師として答えてみようと思います。
美容師を目指すことに年齢は…

関係ないです!
はい、どんな年齢であろうと夢や希望を持ってなりたいものを目指すというのはいいことだと思います。

年齢なんて関係ない!がんばれ!
赤の他人でどうでもいい人であればそう言って応援してあげてもいいのかなと思います。
ただ、リアルな現場を知っていて最前線で美容師をしていると、どう考えても応援しにくいです。
ということで個人的な見解としての結論は
『美容師を目指すのに年齢は関係ある』
です。
なかなか腑に落ちないかもしれませんが、理由を書き進めていくので気になったらどんどん読み進めてみてください。
美容師を目指すのに年齢が関係あると思う理由
- 学生期間が長い
- 拘束時間が長い
- 同年代と比べ薄給
- 福利厚生が弱い
- 働く場がない
パッと思いつくことであげてみました。
ざっくりと言ってしまえば「30歳くらいから目指すには、働く条件が厳しいのかな」というのが理由です。
あくまで条件だけでの話なので不可能ということではないです。
上記の理由を解説して行きます。
学生期間が長い
美容師として働くためには美容師国家資格が必要になります。資格を取得するためには認可を受けた専門学校で以下の期間の課程を修了する必要があります。
- 美容専門学校で在学期間が2年間
- 通信過程では3年間
これは美容師国家資格を取得するために厚労省が定めた義務です。
かなーり昔は両方とも1年短い期間で定められていたらしいのですが、美容師が激増する頃に増えたとかなんとか。
通信過程でお店で働きながら学ぶ分にはまだ実践的なところもあるのですが、専門学校に通って2年+α美容室に入社して1から現場を学んで下積みをして…
そうなるとちゃんと稼げるようになるのは何年後なのでしょう。
拘束時間が長い
どこで働くかにもよりますが基本的に営業時間外での練習をメインにすることになります。
たいていの美容室は通常9〜10時間ほど営業しているので、営業の前後に最低1時間は毎日のように練習を重ねていかないといけません。
なにせ「美容師免許があればすぐ一人前の美容師として活躍できる」というわけではないので。
手の空いた時間に練習してもいいよなんて美容室はそんなに多くはないと思うのでどうしても拘束時間は多くなりがちです。
他の業種と違い練習量・練習時間が段違いです。
同年代と比べ薄給
とりあえず有名な話であると思うので隠しませんが、新卒後の給料が最低賃金であることは珍しくありません。
他を知らないので何ともいえませんが、色々回る材料屋さんから聞いた話では『ボーナスが出る美容室は3割以下』だそうです。
正社員として入社して約15万円ほどの月給が1年間だとして、ボーナスがないと年収は約180万円ほど。
手当が乗らない組織ではプラスが見込みにくいです。

普通の会社に勤めている同級生は年収ベースで+100万くらいはあるだろうなって、コンプレックス感じていました。
福利厚生が弱い
これも材料屋さんから聞いた話ですが『厚生年金・社会保険に加入している美容室は3割以下』だそうです。
美容業界の将来性がきついのはこういったところが大きいでしょうか。
知っている親御さんは美容業界はやめろという方もいます。
働く場がない
既婚で子供がいて30歳くらいでという条件があった場合、通常の美容室経営者であれば『採用したいと思わない』でしょう。
若いうちから育てたスタッフが復帰するのであれば同条件でも喜んで迎え入れるとは思いますが、なんの縁もない人を1から育てていくのは正直むりです。
また、旦那の扶養の範囲内で働きたいという未経験者を美容室で受け入れるのは99%ないです。
一人前になるまで数年、育てられる気がしないです。
と、いうことで「美容師を目指すのに年齢が関係あると思う理由」を書いてみました。
厳しいことを書いているように思うかもしれませんが、いろいろな立場から考えてもらえると理解しやすいと思います。
30歳くらいだと美容師になれない?
これだけ書いておいていうのもなんですが「30歳くらいでも美容師にはなれます」
その方法は以下
- 親の美容師を頼るもよし
- 知り合いを頼るもよし
- 最初から自分で店を出してなんとかするもよし
- 本気の本気を面接で伝えてを熱いパッションを認めてもらう
どうでしょう?前半はいいけど後半はキツそうですよね。
簡単にいうと「なれないことはないけどハードルは高い」です。
夢や目標を持って行動する人は応援しますが、今の自分が直接関わるのは難しそうです。
美容師以外を目指せばいい
もしも美容学校に通って免許を取りたいと思ったら、他の道があることも知ってていいと思います。
美容師免許がないとできない仕事もあるし、美容師免許が拍になることもあると思います。
目元のまつ毛エクステなどの施術は美容師以外できないし、メイキャップアーティストなんかも美容師免許があった方が信頼度高そうじゃないですか?
美容に関係する仕事をするときに美容師免許があるだけで美容が好きなんだなとも受け取れるのでありだと思っています。
結論
30歳くらいでも美容師は目指せるしなれるけどハードルは高い
あくまでハッタ個人の見解ですが、結論はこんなところでしょう。
言葉を選ばなければ『多額の学費と時間を使ってまでやるもんじゃない』です。

敵作りそうな発言だ笑
2年間通ったら300万円くらいしますからね。
まぁ25〜6の同級生もいたから不可能ではないと思いますが、現実的に考えて、周囲の協力をしっかりと仰ぎながらでしょうね。
話に出てきた女性が本気でやるというのであれば応援はしています。
もしも悩んでいる人がいたら、美容師専門学校なんて生徒が入ってなんぼなんでそういったところに相談するよりも、もっと現実的にお話ししてくれる人に頼るようにしましょう。
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